なぜ、血圧の薬を何種類も飲むのか?(高血圧)

高血圧の原因は千差万別であり、個人差も大きく、様々な度合いによって治療方法も異なりますので、くわしい事は担当医師にご相談頂くか、いつも薬を貰っている調剤薬局にお尋ね下さい。
ここでは、高血圧のことを薬を絡めて超簡単に案内する程度ですので、「ふーん」と、聞き流す程度でご了承下さいませ。
では、まずは体の話から。
ご承知の通り、人間の体の70%以上は水分であります。
それを防水の皮膚が覆っております。
このことを分かりやすく言えば人間は
「大きな水風船」
ということになります。
そそて、その水風船の水圧が高い状態を「高血圧」と言います。
そう考えると、肥満の方に高血圧の方が多いのも頷けますね。
そうそう、塩分の多い食事を控える様に言われる理由は塩分(NaCl)のナトリウムイオンが、水分子を引き寄せて体内に溜めてしまうからです。体内に水分をためると水風船は余計パンパンになりますものね。
話しはそれましたけど、この体の水圧が高いということは、心臓に負担がかかったり、毛細血管に負荷がかかり、心臓肥大や脳梗塞の要因となってしまいます。
それを防ぐために標準の血圧「最低血圧90以下~最高血圧130以下」を維持しようと治療や服薬を行います。
それが、「高血圧治療」です。
ここでは、そのことを薬の面からご案内します。
まず、体に負担なくパンパンの水風船の水圧を下げるには、体内の水を外に出します。
「利尿薬」が、これにあたります。
尿で水分を排出し、体内の水圧を下げるのです。
(お食事中の方ゴメンナサイ)
それでも血圧の下がらない方は「カルシウム拮抗薬」なるものを服用します。
アムロジピン、ノルバスク、等々の薬剤がこれになります。
カルシウム拮抗薬は、血管に直接働いて血管収縮に関与するカルシウムイオンを抑えることで血管を広げて、血液の流れを良くして血圧を下げます。
次に、それでも下がらない人、上は下がっても下の血圧の下がらない人、などには「ARB」と呼ばれる薬や、その他の高血圧の薬を用います。
カルシウム拮抗薬を用いても血圧がなかなか下がらないのであれば、別ルートから働きかけて下げていくということです。
ARB(ディオバン、ニューロタン、ブロプレス、等々)やその他の薬は血圧を上げている人体の分泌物や代謝作用機能、等に働いて血圧を下げるなどの作用を行います。
こうした流れのために、どうしても血圧の薬は何種類かになってしまいます。
(最近では上記の2剤を1剤に合わせた薬も出ています)
薬の上での超超大雑把な話は以上です。
この他にも食事で改善することや、適度の運動、ダイエットなど、いろいろと高血圧を改善する方法はあります。
また、カルシウム拮抗薬を用いない場合もありますので、それら詳しい事は最初にご案内した通り、個人差の大きな分野ですので、担当医師かいつもの薬剤師さんにお尋ねください。
とにかく、寒い時期は気が張って緊張したり、発熱しようと筋肉が収縮しますので、血圧の上がりやすい季節です。
(血管も平滑筋という筋肉の一種です)
もうすぐ春とは言え、まだ寒い日もありますので、くれぐれもお体にはお気を付け下さいませ。

↑極々簡単な大雑把な話として受け止めて下さいね

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